メモ帳と隔離所

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「青春ブタ野郎」シリーズ 1-5巻雑感

 不意にアニメ見て思い立って不意に原作読んだので。この前もちょろっと書いたけど個別書きたくなってしまった。あといつも以上に散文。自分でも何いってんだって感じ。

 作品に何を求めるのかというと色々あると思う。個人としてはいい感じテキストと好きになれるキャラクターがいれば楽しめる。そこにそれなり以上のシナリオが乗っかってれば万々歳。

 ただやっぱり、良いものだからといって何もかもが好きなわけじゃない。じゃあ好きなテキストってなんだよ、って話にもなる。しかし何もかもが好きではないとはいえある程度好みが散っているから、一言では語れない。一言どころか完璧に言語化できてすらいないだろう。

 ただ、このシリーズは好みのうちの一つに合致したといっていい。いやこの手の痛々しさが溢れてくる文章久々に読んだよね。

 とはいえそれだけってわけでもないのでなかなか。全体的に、シンプルに展開が気持ち良い。というか好み。先輩の両親に啖呵切ったりとか、先輩と見知らぬ街に行ったりとか、この時点でだいぶ最高じゃねえかって感じだった。そこに一巻の最後の方の痛々しさを盛大にバネにして愉快な展開ぶちこんで来るのだからたまらない。それに会話のセンスは非常に良い。なんか安心感がある。とても楽しい。

 一巻はこんな感じではあったけれど、2巻からは結構閉塞感とか居づらさみたいなものやら高校時代のどうしようもなさとかも放り込んでくる。これはこれで良くて、根暗だからやっぱりこういう話好き。やはりオタクがオタク向けに本気出して書いてる話は楽しいんだよな。痛々しさとどうしようもなさと救いがいい感じに混ざり合っている。あと不完全性みたいなもの。こういうのでいいんだよ少年たちなんだから。

 それでも生きていくしかないのだから。必死に何かを迷ったり頑張ったり逃げ出そうとしたり立ち向かったりする。正解ではなかったとしても、そうして手にした何かはきっと価値がある。綺麗な空想ではあるけれど、おれはこういうものが好きだったなと立ち返ることもできた。非常に満足度が高い。

 キャラの造形も非常に良い。なんか安心感あるっていうか暖かさがあると言うか。いや、正直最初は大丈夫かって思ったけどなんか進むごとに好きになる。何から来てるんだこれ、距離感とか台詞回しとかあるんだろうけど。実際キャラのヘイト管理とフォローがかなり上手とは思うのだが。

 とりあえずこんな感じで楽しんでたのが4巻まで。

 

 で、まあ5巻である。

 してやられた。

 これまでの積み重ねから抱いていたものを一斉に叩き込まれる感覚。いや、ほんとにやってくれる。

 どう言葉を繰るべきか正直まだわからないけれど。てか今回本当に文章まとまってないな……。