メモ帳と隔離所

ゲームとかラノベとかの話をするブログ

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 雑感

 関わりがなかった同級生兼隣人とひょんなことから距離が縮まることとなり、ご飯作ってもらったり、掃除したり、見舞いに来てもらったり……してもらったばっかりだな、別にそればっかりではないのだけれど。まあそういったノリの、穏やかに時間を重ねる作品。
 新刊情報として流れてきた時から、なんとなく予感があったのである。あらすじに散らされたワードとか、どことなく漂う雰囲気とか、多分そのあたりから、めちゃくちゃ好みの作品が降ってきたのではないかと思ったもんである。
 果たして予感は的中した。どころか、しすぎた。言うても期待外れに終わることもあるだろうとかたかを括っていたら見事に嗜好のど真ん中をぶち抜いていった。雰囲気はもちろん、展開やキャラにも圧倒的な安心感を覚える出来。染み渡るようと言うかなんというか。どこか淡々としていながら、信頼を見せつけてくる表現であったり、一人暮らしの部屋の聖域性であったり、じわりじわりと縮まる距離であったりとか、お互いの所作とか妙に知ってるあたりとか、読むほどに好きな要素が増えていってたまらない。
 というか淡々としてる割にめちゃくちゃ糖度高い文体ずるいと思う。あと自室の聖域性を理解しすぎている。とことん外に出ようとしない。
 ともかく、この穏やかで気分の良い物語が、今後も淡々と末永く続いてくれれば良いと切に願うのだ。