なんとなく買ったら最高に好物だった。
てけてけ、八尺様、きさらぎ駅、そんなネットロアが実在する「裏世界」に迷い込んで……といったところから始まる物語。でもって百合。感情こじれまくりの依存度強め。いやはや、なんというか実にわくわくする、させられる。とかく題材が好みに過ぎたのだ。
そもそもネットロアに心奪われた……というほどまでは入れ込んではいなかったけれど、好き好んで読み漁ったり、ネタにした話を探したりした過去があるのである。派生して民間伝承ネタも好むようになったわけで。
そこにこれだ。いやもう嫌いなわけがない。流れとしては裏世界にどこからともなく迷い込み、実話怪談を知識やら火器やらで突破して元の世界に戻ってくる。ある意味簡素な流れではあるのだけれど、勢いある台詞回しと主人公視点の独白でやたら盛り上がる。その上相対するものがやべーのは知ってるからどう超えてくもんかと思ってとことん惹きつけれられる。
そして合間に挟まれる妙に重い感情と百合である。めちゃくちゃめんどくさい奴らを眺めるのは楽しい。空魚さん巻進めるたびに過去を重くしてくのやめない?
というわけでまあいろんな側面から楽しませていただきました。早く続巻でないかなと。
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