裏世界ピクニック 1~3巻 雑感
裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 宮澤伊織
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/02/28
- メディア: Kindle版
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裏世界ピクニック2 果ての浜辺のリゾートナイト (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 宮澤伊織
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2017/11/30
- メディア: Kindle版
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BEATLESS 雑感
一気に駆け抜けてしまった。ちょろい。
ロボットの性能が人間を上回ったから数十年。人がやる必要があること。人がやるべきであることが次第に少なくなっている世界で繰り広げられる、人間とロボットのボーイミーツガール。
正直軸になっているものは結構あって、一発読みではまとめきれてないところがある。思いとか心がないってことに対する問いかけであったり、あるいはロボットの側が人間を操作するようになるって危惧であったり。ちょっとこの辺は改めてまとめたいから再読予定ではある。
とかく気に入ったのは主人公であるアラトの在り方と、彼に対する周囲の認識の描かれ方であったと思う。特別な力なんてない。むしろ考え足らずだし、作中でも散々言われてるくらいにちょろい。しかし、わかりあえると信じて、何にだって手を伸ばして、どうしようもないほど青臭くて輝かしい主人公が大変よかった。周囲の人間がそれでこそって肯定してくれたりとか、未来の形かもしれないなんて言ってくれるのが重ねて良いな、と。
でもってエピローグ。これしかないってラストではないか。いやもうそうとしか。こうじゃなきゃいけないのだ。
彼は信じて、彼女は信頼した。”かたち”しかないからこそ、この結末があったのだ。
……ところでレイシアの「”かたち”が意味を揺さぶる感覚が、わたしにとっての、アラトさんとの繋がりなのですから」ってセリフ、ちょっといじらしすぎませんか?
読んだもの雑感
モノクロの君に恋をする
好きなものをゴリ押してくるというか、これが好きなんだってぶつけてくるような作品はいいものである。話としては正直ありきたりだけれども、勢いに飲まれて気持ちよく読み切ってしまった。なにか書いたら買いそう。
聖なる怠け者の冒険
森見登美彦おなじみの京都舞台のドタバタ活劇。怪しげなキャラと胡乱なイベントが飛び交い、意味不明なままスケールが肥大化し、不意に美麗な景色を映し出されて異様なまでに綺麗に着地させる手腕は相変わらず見事。
ラストの京都で惑うシーンの筆致の美しさといったらない。良質な喜劇はいつだって良いもんっすね。
シュタゲゼロ
アニメの方。正直観るまではだいぶビビってたところがあるのだけれど、観たらまあ杞憂だったなと。展開はちょっとグダってるところあるかなとは思うけれど、やっぱりおれはこいつらが好きなんだなって再確認になってよかったと思う。きれいなシーンは最高だったしね。
狼と香辛料
時間かけてちびちび本編とSpring Log1読み終わり。大変楽しかった。
物語そのものの構造もさることながら、キャラの造形と取り回しが抜群にうまい。 二人旅のところに参加する三人目の立ち位置がこんなに上手いことあるかと思う。むしろ来てくれないかと思ったら本当に来てしまった。それ以外にも登場するキャラの扱いがいちいち上手い。本筋もつまらないはずがなく、移ろうもの、消えゆくものにン対する手付きとして大変良かったのではないかと。
まちカドまぞく
アニメで謎の言葉選びにあてられて原作をまとめて買った。セリフ回しが良いどころかグイッグイ動くシナリオとやたら強い百合で大変なことになった。単にギャグ調の4コマを読みに来たつもりがとんだ裏切りを受けたものである。もちろんいい意味で。
FEとかもハピメアとかもやってるのだが前者はまだ1ルートしかやっておらず後者はFD終わったらにしようかなと。物語シリーズももう少し読んでからにしようかな。
あとは「ささやくように恋を唄う」とか結構楽しみにしてる。「プリズム」は神林長平やりたい放題で楽しかったしもう一度読みたいってところ。