メモ帳と隔離所

ゲームとかラノベとかの話をするブログ

202302読んだものとか

・fishy

 正直内容については巻末解説が大体言いたいことを代弁してくれてるからここでなんか書くのかと思わんでもない。

 月一で飲みに行くがほどほどに嫌っている相手同士みたいな距離感の女性三人の物語。世間体的によろしくない問題を抱えていたり、それによって苦しんだりしながら日常を送っていく話とか思ってたら一人変なトリックスターが紛れ込んでてかなり物語に引っ張られる。でも日常にあるまじきトリックスターっぷりで変な笑いが出る。いい意味で展開も割と独特なら雰囲気も結構独特で、一瞬社会問題に話題が映って瞬時に戻ってくるあたりはなかなか癖になるし、時折異様に毒気が強くなるのも読んでいて楽しいというか、カジュアルなワード選ばれてるけど異常にパンチが強いので慄きつつも感心してしまう。

 どうしようもないけどどうしようもないなりに良いことと悪いことが連続してくというか。不思議な感覚ではあったが面白かった。折をみて他作品も読みたいところ。ぶっ通しで読むにはちょっと重いけど。

 
・妹はカノジョにできないのに 1~3巻
 妹もののラブコメ。しかし鏡遊ってこんなにラノベ書いてたんだなとちょっとびっくりはした。

 バカなエロコメ系だけれどちょこちょこと急展開で話転がしてきて驚かせて来るのが味。多重な種明かしでこちらを驚かせてくれるし、重めな話を繰り出してくる割に展開のフットワークはやたら軽くてなかなか面白いのだが、めちゃくちゃ好みではなかったかなと思うところ。

 とはいえ最初っから距離感が壊れてるのに余計に壊してくのは楽しい。結構最近こういう、スタート地点からして進んでいるのは増えてるかもしれないと雑語り。

 

・君の話
 偽の記憶を植え付ける薬で存在しない幼馴染の記憶を得てしまう話、そして記憶の中にしかいないはずの存在が現実に現れて……なんてあらすじ。正直あらすじの吸引力がすごい。

 わざとらしいフリもあって読んでる側からはどれが本当かなとなるし、何かと理由つけて偽の記憶を消す薬飲まないのは変な人間味があって好ましい。主人公はこんな記憶あっても困るが基本スタンスな割に、作り物の記憶の中の人物と似てると思って他人に近づいて、さほど似ていなくて内心でキレるのはちょっと切羽詰まりすぎていて好き。

 そのくせ折り返し以降の展開は描写相まってとってもよかった。特に最終盤のところ。あれだけで正直大好きではあり、やってくれるじゃんって感じ。なんとなくアルジャーノンっぽいと思ってアルジャーノンじゃなくて、やっぱりある程度アルジャーノンだった。

・アンデッドアンラック 15巻

 結構怒涛の展開が続いている関係で単巻感想をネタバレやら極力廃してやるの至難だと思うのだけれど、何はともあれバチバチに面白かったです。盛り上がりどころには違いないんだけど、この漫画毎回過去一の盛り上がりを更新し続けるから凄まじいよな。次の巻もやる話だって間違いなく面白かろう。楽しみである。

 

・アンテン様の腹の中

 無料公開していて、そういや読んでなかったなと思って。この手の大切なものを捧げると願いを叶えてくれる系の話にしてはびっくりするくらい善性に振っていて驚きはするが、それがとても心地いい。善人が真っ当に報われるのはやっぱりいいものだと思うし、そういうものに手を差し伸べる神様の話はとても優しいと思うよおれは。

 

ハクメイとミコチ 11巻

 安心感を持って新刊を読める漫画。安心感がありすぎてちょっと疲れてる時に読むかみたいな感じになって新刊出てたら少し置いていた。

 建築物修理にあたって当時の技巧再現するのに奔走する話やったり、一晩の舞台の準備を進めていったり。憑き物ありのぐい呑みの供養をしにいったりと、相変わらず起こるイベントが多彩というかなんというか。

 個人的な好みで言えばコンジュ回が好き。大体好みなやつがお出しされる。気持ちのいい自信家はいいものだ。

 

 

・ふたりエスケープ

完結してしまった。漫画家の主人公と居候の先輩がエスケープと称して旅行したり童心に帰ったり異様な行動したりする漫画。今回も相変わらず妙なキレ方をしており、お気に入りは猫が飼えないから存在しない猫がいる体で生活する話。ほどほどに狂っていたしオチがありがちながら妙に綺麗で好き。あとは毎度ながら作者の個人的な旅行記みたいなやつが混ざるのも味。やっぱり寂しいな。同人誌とかで続きがあるらしいので買っておきたいなあとは。

平家物語(アニメ)

 羊文学を聴いていた流れで観ました。「光るとき」を平家物語に乗っけるってなると気になるじゃない。

 平家物語触れたことなかったけど筋立てがとてつもなく惹かれるし、結末がわかっているって点で主人公のびわとのシンクロ感が綺麗に決まっていて物語に引き込まれる。後半のどうしようもなさは本当にどうすれば良いのだ。通しで読んでいなかったから、清経入水にしろ敦盛最期にしろ、名演と合わせて普通に泣いてしまった。そんで至るラストもまあ無常でありながらも美しいもので。

 

 今月はこんなところだろうか。今はサクラノ刻がなんでか発売されてしまったので進めている。正直詩を結構忘れてしまっているので再プレイしておけばよかったなと思いつつ、直哉さんがいい感じに先生してんなあって感じ。いやまあエロゲのお約束的な空気感はあるとはいえ。