メモ帳と隔離所

ゲームとかラノベとかの話をするブログ

202304読んだものとか

 今月はだいぶ本数少なめというか、あまりモチベーションが上がらなかったところがある。単純にMTGAで遊びすぎました。


・蝉かえる
 気がついたら2作目が出ていたミステリ短編集。1作目はそこまで印象強かったわけではなかったのだけれど、こちらは最初に収録されている表題作「蝉かえる」でがっつり掴まれた格好。土地に色濃く残る伝承も交えながら至る結末の読後感が良く、そのまま他作品も一気に読みってしまった。収録作の中では雑誌編集者が連絡の取れなくなったライターの消息を追う導入の「ホタル計画」が特に気に入っている。他作と毛色が異なっているところが目を引くのだけど、その違和感と予想をまとめて拾い上げつつ一歩先の結末に持っていってくれるところが素晴らしい。

 

 

 

・栞と嘘の季節
 こちらもシリーズ2冊目で、トリカブトの栞を巡っての各々の奔走と、嘘の話。前作は連作短編であったがこちらは長編。
 米澤穂信の描くやりとりとか結構久しぶりに読んだのだけど、やはり好みの大本と思う。相変わらず高校生の微妙な距離感の描写が抜群であり、程よくコミカルでもある。まあ古典部や小市民と違った具合に結構直接的な刺々しさは見せてきて、このあたりで棲み分けてく感じかなあと思ったり。主人公の堀川は3シリーズで一番フラットというか、普通にいいやつって感じなのも独特ではあるけれど。
 しかし少年たちの抵抗と暴走の話と見るなら氷菓以来だよなあと思う。古典部の続きも早く欲しいとこではあるなという気持ちにはなった。今も少年たちの話書いていてくれるのも嬉しくはあるが。

 

 

 

・その着せ替え人形は恋をする 11巻
 基本的には10巻の続き。引き続き好きなものを続けていいんだぜっていう優しさに溢れていて、読んでいて心地が良い。あとは圧の強いお姉さん、味しめてきて今回も使われてたのは笑った。
 今に始まったことではないが、ラブコメ的にはごじょーくん側が恋愛方面に意識が向く感じがだいぶ薄いため、頑張って落とさないといけない方向というか、脈はあるのに矢印がそっち向いてないというか……という感じではあったのが、話動かしてきそうな風も出てきているのでどうなるかなと。

 

 

 

江戸前エルフ
 異世界から江戸時代に召喚されてて現代まで生きてるエルフと現代の巫女との日常もので、アニメがいい感じだったので漫画も読み始めた格好。
 のんびりほのぼのな感じの空気感と時折投げてくる長命種ネタの塩梅がいい感じ。あともちもちした感じの顔になるのが結構好きだったり。こういうの読めるとやはり元気にはなるので、定期的に欲しくなる。

 


・いつか、届く、あの空へ
 タイトルだけ知ってた枠。そこそこに衒学的で少し調子のずれたような会話が楽しい感じのテキストを投げてくるあたりが好みだなーと思いつつ序盤を読み進めていたのだが、まあ中盤からはあれよあれよと伝奇要素が開示され、そういう話だったのかよお前! と叫ぶ羽目になった。実に当時の伝奇デジタルノベルというか。やっぱりこういう物語に心を置いてきているとどうしても思ってしまうな。


月あかりランチ OZ sings, The last fairy tale.
 現在読み進め中。テキストが結構楽しいのだが、始めたタイミングでMAで新弾のドラフトが来たりエグゼコレクション手をつけてしまったりでちょっと進みが悪い。ゆずソフトの新作もなんだかんだやるので。
 タイトル通りオズ魔を下敷きにしていて、これまで読んだことなかったので平行して読んでいたのだが、単純に変で笑ってしまうシーンが多くて面白かったなと。全体的にライブ感で進んでくあたりとか、かかしが40匹のカラスの首を捻って死体の山を築き上げるあたりとか。
 オズ魔との比較的には全員が願いを忘れてるのとか。魔女候補って扱いだったりとこは気になるとこではありましょうか。ちょっと間が悪かったがちまちまと読み進めたいなと。