劇物って表現するのも変な話ではあるが、基本的には面白いけど表現が際どすぎて人を選ぶ類の作品ってことにしておく。言うほどではないのもあるかもしれないが。あんまり紹介っぽい文章ではないけれど、面白さだけは保証するのでなんか良さげなのあったら触ってみてください。
1.隣の家の少女
小説作品。初っ端からこれ持ってきてこっから先付いて来れるもの紹介できるのかが怪しい。
王道ボーイミーツガールに見せかけてとんでもない方向に話が吹っ飛んでいく。やたらと上手い文章で途方もなくエグい展開を紡いでいくだけの作品。ただエグいだけの作品ならいくらでもあるし、その手のは得てして目を背けたくなるものになりがちであるのだが、この作品にはそれがない。不思議と目を離せないしページを手繰る手を止めさせない凄みがある。大手を振っておすすめするものではないが、忘れられない一冊にはなりうる。そんな類の作品。
2.素晴らしき日々~不連続存在~
エロゲ。大体これの話をしたかった。こんどフルボイスHDリマスターするらしいし。そこで追加シナリオなんかもあるらしいし。リマスターってそういうものだったっけか。
内容としては同じ事件を複数の視点で追っていく形、と言えばいいだろうか。もちろんそれが全てでは無いけれども。正直説明し辛い。
こっちは先の隣の家の少女と異なり、ある程度のエログロが平気ならぜひやって欲しい作品と言える。というのも、単純にシナリオの出来が良い。どのルートも気がつくと泣かされている。ほぼ全ルートで涙腺が敗北を喫したゲームは正直これくらいなもんである。それも全部違った角度から涙腺を攻めてくる。本当になんなんだよこのゲーム。
とはいえ最初の方は退屈なところがあるためそこで躓かなければというところがある。卓司の話ラストまでこぎつけられたらもうあとは一直線であるが。
てかHDリマスターの新ルートよ、ルート名Knockin' on heaven's doorとかどんな話持ってくる気だよ畜生買うしかねえ。
3.砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない
ラノベ。コミカライズの出来もいい。
あらすじは隣の家の少女に近いけれど中身は別物。あちらがとことんえげつなさを詰めていった作品なら、こっちは思春期の不安定さと爆弾めいた何かをまぜこぜにした作品。読み始めは正直本当に面白いのかってなったりもするが、気がつくと読み込んでる。言葉選びが天才めいてると思う。もうちょい早く手にとってたら間違いなく歪みかねなかった。やっぱり青春とか思春期と一番相性が良いのは無力感なんですよ。