2月くらいで飽きるかと思ってたけども、どうにか半年続いたな……。
・スロウハイツの神様
久々に辻村深月を読んだのだが、描いてくる範囲が広くて怖いなと思わされるたり。多方面に散らばった感情を書き起こすのが抜群かつ、過去の一時は確かに切実であったことを見事に描き出してくるから読み入ってしまって、当てられて泣きそうになっている。本当になんなんだろうな。
私は最後にコウちゃんが黒木の耳元で叫んだ言葉が色んなものが結集してて大好きです。
・パーフェクトフレンド
アムリタ読んでなんでじゃい! ってなって他作品置いていた格好だったのだが、友人に勧められたので。どこまで言及していいのかわからないが、ぼかした言い方するなら素直に面白い。今でもアムリタは好みではないけれど、こちらの前提として読んだと考えればまあ許してやるかあ……みたいな上から目線が出る小説だった。気が向いたら他作品も読むのではないだろうか。
完全に楽園ノイズの影響で読んだもので、語られてたけどもタイトルのインパクトが強いよな。エキセントリックな世界的ピアニストの遍歴や、日本明治期の西洋文化入りたての頃に礎を築いた方々を綴ったエッセイ。最初はほーんそんな波乱万丈エピソードがと思っていたのだが、日本楽壇周りのエピソードは些か重いものがある。エッセイなのである程度脚色はあるにせよね。
はるか昔にアニメ観てて、漫画は初見。全体的には関東大会王城戦あたりまでが抜群に面白かったがそっから巻きに入ったような印象がある。ただ個別のシーン単位だと良いなってところもあって楽しいかどうかで言えば楽しいという。ことあるごとに出てくる嘘がほんとになっちまうシーンがちょっと熱すぎるのだ。
あとは昔アニメで観たシーンをあったなこのシーンと思いつつ読んでるところもあったのだけれど、栗田が大量の入部希望者見て泣いてるとこでこっちも泣いてしまったりしたのは当時とツボ変わったなと思ったり。
・隣のお姉さんが好き (3巻)
今月のラブコメ新刊。お姉さんが大変めんどくさい感じになってきた3巻ですよ。こうなってくるとたーくんが微妙な距離感もそこそこに踏み込んでいくところが頼りになるというか。こいつ足踏みする気があんまりないな!
しかし中学生の成長早いな……それはそれとしてアホだな……、みたいな感じにさせてくれるよなと。すきめがもそうだけどいい意味でのアホさは微笑ましいよ。
2が攻略途中ではあるのだが、やっぱり面白いよねこのシリーズ。
1はかなり短めで、チュートリアル序盤はかなり簡単なんだけど、その簡単さがそのままこの時代の法廷杜撰すぎるぜってなるのは結構上手いことやるなとなったり。まあ英国もあれだが。
1のエンディングは投げっぱなしで当時はあれだったろうなと思わなくはないが、4章と5章はかなり楽しかったし、今やそのまま2ができるのでよしよし。
あとなるほどくんがバンジークス検事になんか気に入られてるだろこれは……みたいなメタ視点も結構楽しみつつ、ぼちぼち2を進行中。というかバンジークス検事の背景が明かされるのが今んとこ一番楽しみではあるな。
・クリミナルボーダー (2nd)
なんでか催眠ドラッグができちゃった結果不良グループやらヤクザやらが絡んだアウトロー街頭突っ走る話の2作目。
なによりちゃんと続きが出て良かったし、相変わらずいい感じである。もっとガンガン主人公のタガ外れてって感じでいいですね。1stの頃は危うさとして映ったものが少しずつネジが抜けて変貌してって良い。あんまりこの手の読んでないけれどこの手のやつの醍醐味でないか。
あとはちゃんと完結に向いてくれればと。こういう連作ロープライスってサイレント打ち切りありそうで怖いのよね。
・ハピメア REGRET END
本編とファンディスクのリファイン。元から大好きな作品で、こちらをクリアした今はこれからもずっと好きだろうなと思っているが、ちょっと勧めづらい。面白かったというより、なんかもう好きになっちゃったゲームなせいで正常な判断を下せていない感覚がある。
再読の感想としては主人公たちが見る幸福な夢を大変便利に使っているなと改めて。夢が不連続であったり塗り替えが起こったりするため、強烈なシーンを強引に繋いでごりごりに揺さぶってくるのがなんともパワフル。それを結構波長の合うテキストでやってくるから進める手が止まらなくなってしまう。具体的には5話あたりに好みが思いっきり詰まっている。あの辺は全ルート良いのだけれど、特に景子ルートの透ぶん殴るあたりの流れ大好きというか。
追加エンドは単純に描かれなかったものの追加というか、FD踏まえた上で改めて迎える個別エンドって感じで見たいものは見せてもらったという気持ち。