メモ帳と隔離所

ゲームとかラノベとかの話をするブログ

202309読んだものとか

 今月は結構当たりの多い月だったのではないか。知らないあるいはそんな読まないジャンル多めだったのも大きいのかなと思うけれど。

 

・宵待草夜情

 みなさん創作に登場する大正時代概念は好きですか。私は好きです。月並みであるがロマンですよやっぱり。そしてこちらは連城三紀彦の主に大正時代を舞台にしたミステリ短編集。

 連城三紀彦、去年から読み始めたのだけれど、情景描写の言い回し決まりすぎていて、幻想じみて吹き上がってくるのは読んでいて気持ちがいいよなと。加えて本作は全体的にインモラル!退廃的! みたいな単語が脳内に飛び交う短編多めで、後ろ暗さ際立つったらない。

 全編通して良かったけれど、綺麗な反転が明かさせる花虐の賦が好きかなあ。

 

・小説家の作り方

 小説家である主人公が小説の書き方を教えることになり……と言った始まり。まあ野崎まどよろしく、後半から一気に飛躍する。

 どうせ性格悪いオチするんでしょう……という諦めのような身構えをしつつ読み始めていたのだけれど、今作はかなり気分の良い吹っ飛び方だったなと思うところで、読後感も相当好みの部類。こうなると「[映]アムリタ」以外は全部当たってることになってきて微妙な悔しさもある。一発かまされているから身構えた上で綺麗に外されているとこは少なくないので、結果的に今楽しんでいるけども微妙な気分でもあるな? いやアムリタも「ちっくしょうやってくれる、でも趣味じゃねえぞ」ってだけで、面白くなかったわけではないんだけどね。

 

・死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~ 

 小説家の作り方読んだ後に読んだ。ここまで来ると新規で出てくるやべー女を見るのが楽しみになってきたところがあり、その上当作は内容自体が野崎まどのやべー女への熱量がついにここまできたか……みたいな気持ちにもさせてくれる。正直大笑いしてしまった。ずるいじゃんこれ。

 野崎まど作品に対しての臨み方がわかってきたのかもしれない……などと思っていた。調子に乗ってるとどこかで横面叩かれそうではあるが。

 あとは思ったより根っこでパーフェクトフレンドに繋がるとこあったなと思うのでそのうち読み返しとこうかな。

 

・めんとりさま Faceless Summer
 なんとなく紹介ページ見たら章題がキマりすぎてて読んでしまった。

 そして開幕から趣味固めた感じの姉が出てきて上がったテンションをそっと冷やす夏の怪談という塩梅。夏、姉、田舎、怪談あたりのライトノベル好みなら結構おすすめではないかと。

 ホラー系列、こうなんだろうなって予想はつくものの、そうでなければ良いって願いたくなると作品に入り込んじゃってるなあと思うところだ。基本的に物語に触れる上で登場人物は死にそうなやつ避け気味なところがあるのだが、一方で死んでほしくないなって気持ちが読み進めるエンジンになってしまうところはあり。あった。このきょうだい好きになっちゃったなあと読み終わった今は思う。

 

・バスタブで暮らす

 読んでびっくりした。本当になんだったんだこれ。
 人生ままならねーうまく生きられねー! で進んでいく話ではあるが、その辺の怒りベースにを幻想小説調の描写で覆ってくるのは初めての体験であり、素直に驚きがあった。それ以降もひえーって思いながら読んでいたものである。

 物語の流れ自体は好みあると思うし、そこに特異な描写が挟まって癖は強く、おすすめはし難いが間違いなく鮮烈だったなあと。

 

・スローループ (8巻)

 今月読んだきらら新刊。当作は1巻から変わってく人間関係と変わらんものって感じの要素が強く、そこに優しさが多分に含まれていてそれで物語動かしていくのはやはり好みであるところだなあと。それぞれになんとなく悩みがあってそれが解決したり良い方向に流れたりするってのがどうにも読んでいて嬉しくなる。

 

・アリスとテレスのまぼろし工場

 多分青春ものでいいと思われるアニメ映画。全体で言うと大満足なんだが、中盤まで思春期性とか田舎の閉塞感の超拡大が気持ち悪く、その辺も強烈だったとも思うところ。正直家で見るとうっ……となりそうで、映画館で見ておいてよかったなという気持ちはある。それでも終盤に全てを押し切ってくパワーはあったよなあと。

 睦実のラストの台詞大人気なくて好きだったり、正宗は割と親父マインド開眼してたけど、そもそも時間経過どうなってるんでしょうね。小説版あるらしいしわかるかもしれんけど怖くない? 

 セカイ系派生っぽく、そう考えると結構妙な味付けでそこも楽しめたかなと。児童文学っぽいタイトルから繰り出される物語がこれか? と思いつつ、五実を主人公の位置に置いて考えると異界迷い込み系の児童文学調の流れにはなるのかーとか。一部シーンはまったくそんなことはないがまあ。

 

・ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON

 ACを弄って依頼こなしてまた弄るのローテーションはそのままに、とにかく動かしてて楽しいゲームって感じだった。これだよなやりたかったの。シナリオ部分も、昨日の味方は今日の敵! どの面下げてやってんだ! みたいな過去作の空気を出しつつ、いつにもましてキャラが濃い。

 戦闘部分も純粋に強い敵であったり、あるいはシナリオ的に熱い部分だったりでコントローラー持つ手に力が入るったら。バルテウス初戦は両腕のバーストアサルト連射しながらリトライ繰り返して倒していたので肉体疲労感もかなり凄まじかったので、結構思い出深い。

 ストーリーでの印象に残った部分挙げるなら、ユアルート最終戦ずるいじゃあないですかっていうのと、3週目ラストのフロムこういうの好きだよなあみたいな辺りだろうか。

 武器はアプデ前は両腕重リニアでアプデ後は両腕ランセツとか。肩はソングバードとか10連ミサイルとかワーム砲。前作の記憶のせいで両腕ライフルばっかりになってしまった。