メモ帳と隔離所

ゲームとかラノベとかの話をするブログ

202306読んだものとか

 2月くらいで飽きるかと思ってたけども、どうにか半年続いたな……。

 

スロウハイツの神様
 久々に辻村深月を読んだのだが、描いてくる範囲が広くて怖いなと思わされるたり。多方面に散らばった感情を書き起こすのが抜群かつ、過去の一時は確かに切実であったことを見事に描き出してくるから読み入ってしまって、当てられて泣きそうになっている。本当になんなんだろうな。
 私は最後にコウちゃんが黒木の耳元で叫んだ言葉が色んなものが結集してて大好きです。

 

・パーフェクトフレンド

 アムリタ読んでなんでじゃい! ってなって他作品置いていた格好だったのだが、友人に勧められたので。どこまで言及していいのかわからないが、ぼかした言い方するなら素直に面白い。今でもアムリタは好みではないけれど、こちらの前提として読んだと考えればまあ許してやるかあ……みたいな上から目線が出る小説だった。気が向いたら他作品も読むのではないだろうか。

 

ピアニストという蛮族がいる

 完全に楽園ノイズの影響で読んだもので、語られてたけどもタイトルのインパクトが強いよな。エキセントリックな世界的ピアニストの遍歴や、日本明治期の西洋文化入りたての頃に礎を築いた方々を綴ったエッセイ。最初はほーんそんな波乱万丈エピソードがと思っていたのだが、日本楽壇周りのエピソードは些か重いものがある。エッセイなのである程度脚色はあるにせよね。

 

アイシールド21

 はるか昔にアニメ観てて、漫画は初見。全体的には関東大会王城戦あたりまでが抜群に面白かったがそっから巻きに入ったような印象がある。ただ個別のシーン単位だと良いなってところもあって楽しいかどうかで言えば楽しいという。ことあるごとに出てくる嘘がほんとになっちまうシーンがちょっと熱すぎるのだ。

 あとは昔アニメで観たシーンをあったなこのシーンと思いつつ読んでるところもあったのだけれど、栗田が大量の入部希望者見て泣いてるとこでこっちも泣いてしまったりしたのは当時とツボ変わったなと思ったり。

 

・隣のお姉さんが好き (3巻)

 今月のラブコメ新刊。お姉さんが大変めんどくさい感じになってきた3巻ですよ。こうなってくるとたーくんが微妙な距離感もそこそこに踏み込んでいくところが頼りになるというか。こいつ足踏みする気があんまりないな!

 しかし中学生の成長早いな……それはそれとしてアホだな……、みたいな感じにさせてくれるよなと。すきめがもそうだけどいい意味でのアホさは微笑ましいよ。

 

大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟

 2が攻略途中ではあるのだが、やっぱり面白いよねこのシリーズ。

 1はかなり短めで、チュートリアル序盤はかなり簡単なんだけど、その簡単さがそのままこの時代の法廷杜撰すぎるぜってなるのは結構上手いことやるなとなったり。まあ英国もあれだが。

 1のエンディングは投げっぱなしで当時はあれだったろうなと思わなくはないが、4章と5章はかなり楽しかったし、今やそのまま2ができるのでよしよし。

 あとなるほどくんがバンジークス検事になんか気に入られてるだろこれは……みたいなメタ視点も結構楽しみつつ、ぼちぼち2を進行中。というかバンジークス検事の背景が明かされるのが今んとこ一番楽しみではあるな。

 

・クリミナルボーダー (2nd)

 なんでか催眠ドラッグができちゃった結果不良グループやらヤクザやらが絡んだアウトロー街頭突っ走る話の2作目。

 なによりちゃんと続きが出て良かったし、相変わらずいい感じである。もっとガンガン主人公のタガ外れてって感じでいいですね。1stの頃は危うさとして映ったものが少しずつネジが抜けて変貌してって良い。あんまりこの手の読んでないけれどこの手のやつの醍醐味でないか。

 あとはちゃんと完結に向いてくれればと。こういう連作ロープライスってサイレント打ち切りありそうで怖いのよね。

ハピメア REGRET END

 本編とファンディスクのリファイン。元から大好きな作品で、こちらをクリアした今はこれからもずっと好きだろうなと思っているが、ちょっと勧めづらい。面白かったというより、なんかもう好きになっちゃったゲームなせいで正常な判断を下せていない感覚がある。

 再読の感想としては主人公たちが見る幸福な夢を大変便利に使っているなと改めて。夢が不連続であったり塗り替えが起こったりするため、強烈なシーンを強引に繋いでごりごりに揺さぶってくるのがなんともパワフル。それを結構波長の合うテキストでやってくるから進める手が止まらなくなってしまう。具体的には5話あたりに好みが思いっきり詰まっている。あの辺は全ルート良いのだけれど、特に景子ルートの透ぶん殴るあたりの流れ大好きというか。

 追加エンドは単純に描かれなかったものの追加というか、FD踏まえた上で改めて迎える個別エンドって感じで見たいものは見せてもらったという気持ち。

202305読んだものとか

 24と25にアカイイトアオイシロハピメアREにクリミナルボーダー2ndと固まって出てパンク気味ですこんにちは。来月頭は世界樹も出るらしい。延期されて助かったなそれ散るリメイク……。.

 

・楽園ノイズ (6巻)

 やったぜ新刊だ。相変わらずハーレム漫才部分のやり取りに小気味良さがありつつ、演ってる時の描写は相変わらずキメッキメで素晴らしいなって。

 今回は失うために戦う人たちの話であり、真琴ちゃんこんな大人たちばっかり見てるから失う準備をガンガン進めてるのに薄ら寒さを覚えないでもない。そして先生への矢印だけ他のヒロインズに向けてるのと味が違いすぎるからみんなには頑張っていただきたいと思いつつ。総合して今後も楽しみにしていられる安心の出来。終わりに向かってるような気もするけれど。

 

 

・たかが従姉妹との恋。 (1~2巻)

 多角関係ものラノベ。なんとなく買ったけど背伸びした思春期!従姉妹のお姉さん!みたいなやつを結構落ち着いた筆致で投げてくる掴みでこれこれーって感じだった。その上言い回しも結構好みではある……けども、ちょっと主人公が受け身なイベントが多いかもなきらいはある。ただの高校生がやたらと振り回されてそんなに自分持てるかよと言えばそうでもあるし、主人公のなんかこうダメだなあ感も多角関係ものの味ではあるけども。

 それはそれとして歪んだ状態で積み上がったものが軋んで崩れてくのはえもいわれぬものがあり、今後が楽しみかなあと。

 

 

・君の戦争、僕の蛇 (1巻)

 意思疎通できない外敵とやり合う系のボーイミーツガール。1巻読んだ感想としては正直あまり趣味ではなく、続き読むのかなあという気持ちは少しある。少年少女をメンタルそのままで異常環境にぶち込んだら色々と歪み出るよね? ってのはわかるのと、どうにも嫌気を煽られてる感じがしてしまっているところとかちょい引っかかるなあと。どんな話に持ってくのかって興味はあるのだけどね。

 

・黄泉のツガイ

 荒川弘が伝奇っぽい話書くとこんな感じになるんだなーと思います。シンプルにテンポが良くてキャラが魅力的なため読んでて楽しいというか、心地よく物語に浸れる感じである。大分素直におすすめできるような漫画だなあと。ガチハンターメンタルの兄さんが強いぜ。

 

・新婚のいろはさん (7巻)

 今月のラブコメ新刊。相変わらず微妙にズレた調子でいちゃつき倒す漫画。本当にリアリティがなさすぎる。もうちょっとヒネれ……ではなく、いいぞもっとやれ。この感じで末長く続いて欲しいなと思うところ。今回だと旅行回が好き。
 あと物理接触増えました?な感じ。構わないのだが、元からそうだったかな……。

 

化物語(漫画版) 22巻

 知らないシーンが補完され続けるのが魅力なコミカライズ最終巻。最終巻も引き続きこんなシーンあったっけ……多分あった気がする……。みたいになる。ガハラさんとのデートの裏番組とかあららぎくんが羽川の髪切ったりとか、やっていいんだそんなイベントって思わされる。

 

ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション

 ちびっ子時代に散々やったし……ってので買うつもりはさほどなかったのだが、友人がやっているのを眺めていたら普通にやりたくなってしまって購入。1~3と6をクリアした。

 移動の煩わしさには時代を感じこそすれ、戦闘は今遊んでも面白くて、昔の自分が延々とやってたのも頷けるなと。当時よりもフォルダの組み方がわかっていたのもいい方向に働いてて、気持ちよく雑魚戦ができたというのもある。残りも気が向いた時にやってこうかと。

 

 

・パラノマサイト FILE 23 本所七不思議

 サスペンスADVでいいのかな。頻繁に触るジャンルではないのだけれど、雰囲気バッチリ。カメラワークというか、周囲をぐるりと見渡せることでのホラー的描写の良さはもちろん、複数視点アドベンチャーゲームの美味しいところはしっかり押さえてる感じ。

 全体通して綺麗に纏まってるとは思うのだけれど、強いて言えばせっかく珍しいシステム積んでるし多用して欲しかったかもしれないみたいな気持ちもあるかなと。続編構想もあるらしく、その辺強化してくれたらいいなあという思いはある。

www.jp.square-enix.com

 

・天使☆騒々 RE-BOOT!

 先月のエロゲ新作で、内容的にはいつものゆずソフト。いつものではあるけど、ルート分岐するラブコメエロゲをがっつり作ってくれるところもまあ減ってきてるので嬉しい。クオリティの安心感もあるし。

 ルート別だと来海とオリエが結構好きかなと。来海ルートは多分ライターかずきふみでしょうか。毎度ながらなんとなく波長が合うテキストで、なし崩しな感じから暴走してくのやっぱいいなとか。主人公が照れておるわってなるのやっぱり読んでて楽しく、相変わらずのニヤついた気持ち悪い奴を量産してくる感じのテキストであった。

 オリエルートは話の方向性もちょっと予想外でがっつり甘かったのがよかったよなと。圧力鍋のくだりで横から茶化しにくる描写とかやっぱり好きである。

 

202304読んだものとか

 今月はだいぶ本数少なめというか、あまりモチベーションが上がらなかったところがある。単純にMTGAで遊びすぎました。


・蝉かえる
 気がついたら2作目が出ていたミステリ短編集。1作目はそこまで印象強かったわけではなかったのだけれど、こちらは最初に収録されている表題作「蝉かえる」でがっつり掴まれた格好。土地に色濃く残る伝承も交えながら至る結末の読後感が良く、そのまま他作品も一気に読みってしまった。収録作の中では雑誌編集者が連絡の取れなくなったライターの消息を追う導入の「ホタル計画」が特に気に入っている。他作と毛色が異なっているところが目を引くのだけど、その違和感と予想をまとめて拾い上げつつ一歩先の結末に持っていってくれるところが素晴らしい。

 

 

 

・栞と嘘の季節
 こちらもシリーズ2冊目で、トリカブトの栞を巡っての各々の奔走と、嘘の話。前作は連作短編であったがこちらは長編。
 米澤穂信の描くやりとりとか結構久しぶりに読んだのだけど、やはり好みの大本と思う。相変わらず高校生の微妙な距離感の描写が抜群であり、程よくコミカルでもある。まあ古典部や小市民と違った具合に結構直接的な刺々しさは見せてきて、このあたりで棲み分けてく感じかなあと思ったり。主人公の堀川は3シリーズで一番フラットというか、普通にいいやつって感じなのも独特ではあるけれど。
 しかし少年たちの抵抗と暴走の話と見るなら氷菓以来だよなあと思う。古典部の続きも早く欲しいとこではあるなという気持ちにはなった。今も少年たちの話書いていてくれるのも嬉しくはあるが。

 

 

 

・その着せ替え人形は恋をする 11巻
 基本的には10巻の続き。引き続き好きなものを続けていいんだぜっていう優しさに溢れていて、読んでいて心地が良い。あとは圧の強いお姉さん、味しめてきて今回も使われてたのは笑った。
 今に始まったことではないが、ラブコメ的にはごじょーくん側が恋愛方面に意識が向く感じがだいぶ薄いため、頑張って落とさないといけない方向というか、脈はあるのに矢印がそっち向いてないというか……という感じではあったのが、話動かしてきそうな風も出てきているのでどうなるかなと。

 

 

 

江戸前エルフ
 異世界から江戸時代に召喚されてて現代まで生きてるエルフと現代の巫女との日常もので、アニメがいい感じだったので漫画も読み始めた格好。
 のんびりほのぼのな感じの空気感と時折投げてくる長命種ネタの塩梅がいい感じ。あともちもちした感じの顔になるのが結構好きだったり。こういうの読めるとやはり元気にはなるので、定期的に欲しくなる。

 


・いつか、届く、あの空へ
 タイトルだけ知ってた枠。そこそこに衒学的で少し調子のずれたような会話が楽しい感じのテキストを投げてくるあたりが好みだなーと思いつつ序盤を読み進めていたのだが、まあ中盤からはあれよあれよと伝奇要素が開示され、そういう話だったのかよお前! と叫ぶ羽目になった。実に当時の伝奇デジタルノベルというか。やっぱりこういう物語に心を置いてきているとどうしても思ってしまうな。


月あかりランチ OZ sings, The last fairy tale.
 現在読み進め中。テキストが結構楽しいのだが、始めたタイミングでMAで新弾のドラフトが来たりエグゼコレクション手をつけてしまったりでちょっと進みが悪い。ゆずソフトの新作もなんだかんだやるので。
 タイトル通りオズ魔を下敷きにしていて、これまで読んだことなかったので平行して読んでいたのだが、単純に変で笑ってしまうシーンが多くて面白かったなと。全体的にライブ感で進んでくあたりとか、かかしが40匹のカラスの首を捻って死体の山を築き上げるあたりとか。
 オズ魔との比較的には全員が願いを忘れてるのとか。魔女候補って扱いだったりとこは気になるとこではありましょうか。ちょっと間が悪かったがちまちまと読み進めたいなと。

 

202303読んだものとか

 全体的に積み残し多めの月になってしまった。サクラノ刻に乱されてモチベが散漫になったとかそんなところ。でも結構好みの多かった月な気はしている。

・ゆめこ縮緬

 皆川博子の怪奇幻想短編集。自身の正気がどこにあるのか曖昧になっていたらちょっと予想外のとこに吹っ飛ぶ「文月の使者」がからしてあまりに掴みバッチリで、その後も過去と現在、現実とか幻想がの境界が曖昧なままに物語られ、そして空気がからりと切り替わる瞬間を味わえるのはこれぞってところ。幻想怪奇系の小説読みたかったらとてもおすすめ。

 書かれた時代もあってか、文の調子とか含めた全体の雰囲気は古風であるが、作中時代の崩壊気味な倫理観とが重なって、これはもう実に見事としか。

 

・私の頭が正常であったなら

 これまた怪奇現象とかの短編集。どちらかというと怪奇現象をとっかかりに使ったミステリ風味だったり、怪談調であったり。文体は重さもないが、ただ妙な薄寒さは覚えるところ。まあ趣味が悪く感じなくもないけれど。

 収録短編も好みとそうでもないのでまちまちだったりはしているのだが、引き込まれる描写もあった。自宅に中年の幽霊が出て怯える夫となんか冷静な奥さんの「世界でいちばん、みじかい小説」は空気感とオチの妙な優しさが心地よく、別短編の震災で妻子を亡くした男がら酩酊下で息子と会話する「トランシーバー」も妄想と実際の曖昧さが非常に良い。

 読み終えたら乙一別名義シリーズだった。そういやそういうことするんだったとなったり。

・ぎんしお少々

 トイカメラをメインに据えたきららの4コマ。姉組が結構な速さで距離詰めてるのに対して妹組はちょっと牽制強めでバランスがいい。距離感近いの見ているのは楽しいけどあんまり近いと胸焼けして、気分によってはあまり口に合わないなとなったりするので。姉妹間で仲が悪いとは言わないが距離感の微妙さとか好意の空回りが出るあたりが面白いところ。そこに物理的な距離の要素も入ってきてなおさら接し方が臆病になっているとこが微笑ましかったり。

 好きなことに打ち込める場というか、居場所って大事だったし、残しとけばよかったよなみたいな感覚とかも綺麗に出してくれてて、全体通していいんじゃないか、続きも読みたいと思ったら完結していた。こう、きららと百合姫あたりは2巻くらいで完結しちゃってることに気付かずに買う率が高いな……。完全に今後も楽しみな漫画じゃんみたいな感じで読んでたのだが、こればかりは仕方がない。

 

・Ghostwire: Tokyo

 現在プレイ中枠。異界化した東京で妹が攫われた主人公に取り憑いたやたらオカルト周りに詳しい刑事が奔走するオープンワールド。雰囲気はバッチリで、女神転生とかの異常状況下に置かれた東京でどうにかしろ! みたいなやつがオープンワールドで、動いているのが楽しい。とはいえ現在もプレイ中ではあるが。

 全体的にサブイベとかはあっさりしているのだが、主人公ズがめっちゃ喋るのでなかなか飽きさせない。反応は様々なのだが、明らかな心霊現象を前にしても元一般人とは思えないほどの異様な肝の太さとかが特に面白い。この道10年かのような気楽な台詞を吐いてのける。

 

・K2
 無料公開なので。スーパードクターものをやりつつ、成長譚も織り交ぜていく感じ。たまに長編入るけど基本は1〜3話完結で綺麗に纏まっていて、かつ患者がちゃんと回復して希望に満ちた結末になることが大抵になってくるので心が元気になる漫画。お約束はいいものだ。

 キャラも揃っていいやつなのも上手くに働いているというか、スカしたキャラなのかなとか刺々しいこと言いそうだな、みたいな前振りからただのいい人じゃんみたいな返しが多用されるのは実に愉快である。今後も読んでいこうかなと。

 

化物語(漫画版)
 やっぱり過去それなりに触れた話のコミカライズは楽しい。そしてどんな感じに文章を漫画にコンバートしてくのかって期待には大いに応えてくれていると思う。記憶にもないし原作にも多分ないがなんかあった気がするシーンが多数あったのが楽しかった。阿良々木くんそんなことできんのかとか、裏でそんな会話あったのかとかとか、そもそもこの話モブ存在したのかとか。単純に比較的第三者の視点通した化物語みたいな感じなので楽しい補完でもある。そして絵のパワーが高いったら。

 改めて読んでて思うのはやっぱり化物語の上巻部分好きだなあと。ひたぎクラブからまよいマイマイの流れがいいよな。あと漫画版はつばさキャットが内容的にも掘り下げ的にも大分膨らんでいて、終盤はそのあたりの驚きも強め。羽川を異常に掘り下げたらガハラさんに勝てないことに至るのは見事ではある。

 

 

・負けヒロインが多すぎる! 5巻

 主人公の温水が外部からヒロインが負けるところを見届けるラブコメラノベの5巻。本筋はもちろん温水くんのなんかそういうとこだぞみたいなとこも相変わらずであった。もう5巻ってこともあって、いつもの展開もやりつつメインキャラ間の距離も縮まってきてるが故の大分安定感が増したやり取りも結構描かれていて嬉しさもある。描写でちょいと笑かしにくる時のノリが妙に合っていて、楽しんでしまう。今後も出次第に買って読んじゃう枠だろうなあと。

 

・サクラノ刻

 圧巻であった。こういうの読めるから離れられないんだ。シナリオとキャラに演出と全体的に高クオリティで、流石とといったところ。なんなら最高傑作じゃないかなあ。

 結構おそるおそる読み進めてはいたんだけど、よくわからない緊張感がある作品ってあって、これはいい方向に作用してたんじゃないかなと。一応多少本筋に触れた話するのでご注意ください。

 最近なんだかんだ一本道みたいなゲーム触れる率が高いので、キャラごとにルート分岐してくれたのも嬉しいところだった。心鈴ルートの割り切りは結構すごくて、当人たちには大きな障害になり得ないのでラブコメと馬鹿エロに振っていけるという。当初のイメージを盛大に外しながら愉快なだけのシナリオをドライブされて大いに笑った。それはそれとして告白シーンは大好き。今作のラブコメ部分は全体的に火力が高めなのだけれどここが一番持ってかれた。そっからも全体的にイチャイチャ部分強烈だったし。やっぱりくっついた後が楽しいラブコメは嬉しくなっちゃうな。

 鳥谷ルートのkibou。前作で好きなキャラでもあったのでルートあるのに気付いた時はテンションが上がったね。青春のやり直しというか後始末というか。やりかけで終わってしまったものを今どうするのか。あるいは通り過ぎたものと諦めるのか。でもそれでも救いは確かにあって。

 で、そのあたり超えた先で見せてくる過去の別視点というか、いつかの顛末も踏まえての最終ルートは演出やら大集合やらの盛り上がりから実に見事にまとめてくれたものだなあと。自分の言語野の貧弱さが恨めしいが、それでも見たかったものがあったと自信をもって言える。感無量!